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LIFE IN GERMANY
ドイツ生活情報 / ドイツ全体 / PICKUP

プロが教えるドイツでの物件探しとアパートの特徴

渡独が決まったら、まずは住む場所を確保したいところですが、ドイツの賃貸物件探しは決して簡単ではありません。大都市では慢性的に空き物件が少なく、どの都市でも家探しは激戦です。

「ネット検索 → 内見依頼 → 契約」という流れ自体はシンプルですが、内見の予約がまったく取れないことも珍しくありません。途中で心が折れてしまわないよう、事前に現実をしっかり把握しておくことが大切です。

ドイツでの物件探し

物件検索サイト

不動産検索サイトには、学生向け物件やシェアハウス専用サイトなど、用途に応じたさまざまなサイトがあります。その中でも、最も利用されている大手物件検索サイト「ImmoScout24」で探してみましょう。

掲載物件数が多いため、簡単に見つかりそう!と錯覚しがちですが、期限が切れている物件やすでに契約済みのものも掲載されています。

掲載物件には、不動産会社が取り扱うものと大家さんが直接掲載しているものがあり、ほとんどが家具無し物件です。

物件情報を確認するときのポイント

【家賃(Kaltmiete / Warmmiete)】
ドイツの家賃表示には、「共益費込み(Warmmiete)」と「共益費無し(Kaltmiete)」の2種類があります。安い!と思っても、実際は共益費無し(Kaltmiete)の金額である場合がほとんどです。さらに、共益費には水道・暖房・インターネットなどが含まれている場合と含まれていない場合があるため、注意する必要があります。

例:
Kaltmiete(基本家賃):800ユーロ
Warmmiete(合計家賃):1,050ユーロ
共益費:250ユーロ(水道・暖房込み)

【保証金:Kaution】
保証金(Kaution)は、通常Kaltmieteの3ヶ月分が設定されます。退去時には修繕費などを差し引いた金額が返金されますが、修繕の程度によっては全額返金されない場合もあるため、事前に契約内容を確認しましょう。

【入居日(Bezugsfrei ab)】
稀に「2024年10月1日〜2025年3月末まで入居可」といったように、入居期間が限定されている物件があります。これは、家主がその期間だけ家を貸し出すケースであり、比較的家賃が安いことが特徴です。ただし、安さに惹かれて契約すると、短期間で再び引越しが必要になる場合があるため注意が必要です。

即入居可 = ab sofort
入居日指定 = 01.12.2024
入居期間限定 = 01.10.2024~31.03.2025

【部屋数Zimmer

日本とは異なり、リビングも1つの部屋として数えます。例えば、Zimmer1と書かれていたらワンルーム、Zimmer2ならリビングと寝室の2つになります。

【キッチンの有無(Einbauküche)
日本ではほとんどの物件にキッチンが備え付けられていますが、ドイツではキッチン付きのアパートは非常に少ないです。検索条件に「キッチン付き:Einbauküche」のチェックを入れると、検索結果が大幅に減少し、キッチン無し物件の1/10程度になります。

【浴槽・エレベーターの有無】
小さなお子様連れの場合、浴槽やエレベーターの有無は特に重要なポイントです。事前に設備の詳細を確認しておきましょう。詳しくは下記の「内見時の重要ポイント」をお読みください。

【場所】

大学や街中から離れた場所には比較的空き物件がありますが、利便性に欠ける場合があります。特に小さなお子様がいるご家庭で車をお持ちでない場合は、利便性の良い場所を選ぶことをおすすめします。ドイツでは森の中や街中から車で30分ほど離れた地域でも、好んで住む傾向があるため、該当地域に詳しくないと、物件が予想以上に辺鄙な場所にあることもあります。

【貸主直物件(von privat)】

ドイツは、不動産会社経由物件と貸主直物件があります。「von privat」の場合は貸主直物件になりますので、連絡先は大家さんです。不動産会社が仲介していないので、その分安かったり連絡がすぐ取れたりするのですが、ご自身で全てする必要があり、返信が遅いです。

内見申込みの例文

ImmoScout24を通じて大家さんに直接メッセージ(Nachricht)を送信できます。「内見を希望します」といった簡潔な文章を記入しましょう。英語よりドイツ語で出す方が返信率が高いです。

質問例

Ich interessiere mich für Ihre Wohnung und würde sie gerne besichtigen.
(物件に興味があります。内見させていただきたいです。)

家主からの返信

Tut mir leid.
→ 申し訳ありません(=内見不可)

Ja, gerne. Wann hätten Sie Zeit?
→ いつご都合がよろしいですか?(=内見可能・日程調整へ)

Nur exklusive für MieterPlusと書かれている場合は、有料会員のみメッセージのやり取りができます。

詐欺には気を付けて!

内見依頼を出した際、返信がすぐに来たり、ドイツ語で出したのに英語で返信、そんなときは要注意です。前家賃や保証金の振込詐欺の可能性があります。詐欺物件は掲載情報に違和感があります。例えば、人気地区で家具付きアパート650€/80㎡、室内もリフォーム済みで超オシャレ、、、激戦のドイツでこんなステキな物件、十分怪しいのですが、なかなか物件が見つからないと判断力が鈍ります。好条件の場合は、掲載情報と返信内容を再度確認してください。

内見時の重要ポイント

【キッチンの調達方法と食洗器の確認】

キッチン無しアパートの場合、キッチンを購入するか前住人から引き継ぐことになります。内見時に現住人がいればその場で交渉し、不動産会社仲介の場合は交渉をお願いすると良いです。キッチン有りの場合、食器を洗う習慣がないドイツではシンクがとても小さいので、食洗器が付いているかを確認するといいです。

【エレベーター無し物件の生活状況の確認】

築浅の物件にはエレベーターが設置されていることが一般的ですが、古いアパートでは設置されていない場合が多いです。特にエレベーターのない建物の上階に住む場合、日常生活が予想以上に大変になることも。以下のような状況では、エレベーターがないと不便を感じるかもしれません。エレベーターの有無が生活に大きな影響を与えることもあるため、しっかり確認するといいです。

エレベーターがないと不便なこと

ベビーカーの移動
赤ちゃんがいる家庭では、ベビーカーを階段で運ぶのは大変な負担になります。

洗濯物の移動
地下に共用の洗濯室がある場合、洗濯物の運搬が一苦労です。

重い荷物の持ち運び
買い物帰りや引っ越し時に、重い荷物を運ぶのは大変です。

自転車の保管
玄関前や自宅の近くに自転車を置く場合も、階段を上り下りする必要があると不便を感じることがあります。

【周辺環境の確認】

また、家の中だけでなく周辺環境のチェックも忘れずに。家族連れの場合は徒歩圏内にスーパーがあればいいですし、車を使わない場合はバス停までの距離も大切です。街中でしたらゴミのポイ捨てや騒音も確認した方がいいです。

【家主さんの人柄の確認】

家主さんの人柄を見ることは非常に重要です。アパートを借りた後にトラブルは必ずありますので、家主さんか不動産会社に頼ることになります。

契約書の注意点

契約書はドイツ語で書かれていますので、必要な箇所を見落としてしまう可能性があります。家賃、解約、損害の責任範囲などの重要事項については、翻訳してしっかり把握しておくことが大切です。

ドイツは全て契約書で決まります。非常に契約書は大切なので、流し読みをしないでしっかりと全部読み理解するといいです。

入居時の注意事項

入居日は、家主さんまたは不動産会社とアパートをチェックし、入居確認書にサインをします。サインした時点で全て受け入れたことになるのでサインは慎重に!しっかりと入居日に下記を確認し、壊れているものは家主さんに報告し修繕してもらいましょう。

入居時のチェック事項

水道やガスメーターの記録
キッチン扉の開閉確認
部屋のカビチェック
窓の鍵・開閉チェック
鍵の本数の記録

物件探しで日本と異なる点

日本のように、ネットで検索して内見依頼のメールを送ればすぐに日程が調整できたり、不動産会社に行けば席に案内されて、お茶を飲みながらいくつか物件を提案してもらえる、といったことはドイツではありません。

どこの地域も慢性的に空き物件がない

10年前と比べて、現在(2024年)は驚くほど物件探しは厳しくなっています。もともとドイツ全体で物件不足だったところに、コロナや戦争、物価上昇といった影響で家賃が高騰し、引っ越す人も減っている一方で、海外からの入国者は多く、どこの都市でも物件がない状況が続いています。

内見依頼に返信はほぼ来ない

日本人だけでなく、不動産会社経由、家主さん直物件どちらも内見依頼メールにはほとんど返信がありません。英語で送った場合はなおさら来ません。返信があっても、だいたい2〜4週間後くらいで、忘れた頃にやっと来ます。

内見獲得までに要する時間

内見依頼を出しても、断りのメールか返信なしかなので、内見予約を獲得するまでにはかなりの時間を要します。1件獲得するのに半年かかる人もいるので、途中かなり凹むと思いますが、めげずに出し続けてください。日本からご自身でやる場合、ひたすらメールを出す以外、内見予約を獲得できる方法はありません。

不動産会社の対応

日本とは違い、「お客様ファースト」ではないので、ホスピタリティはなく、こちらからアクションを起こす必要があります。たとえば、「返信待っててね」と言われてそのまま待っていると、返信は来ず、、、確認の連絡をしても「待っててと言ったでしょ!」と怒られたり、、、理不尽ですが、これが普通なので、めげずに連絡してください。

また、ネット以外では内見予約を受け付けていないことが多いので、その場合、不動産会社に直接行っても追い帰されます。

不動産会社と家主直接契約の2パターン

日本は不動産会社を通して物件を借りる人がほとんどですが、ドイツでは個人で直接貸すことも可能です。個人:不動産会社=6:4です。

KaltmieteとWarmmiete

家賃は、Kaltmiete(部屋だけの値段)とWarmmiete(部屋と共益費、光熱費を含んだ値段)があります。物件情報のところにどちらも必ず書いてあるので確認してください。特に、Warmmieteの中に暖房費やインターネットなど何が含まれているのかが大切なので見落とさないようにしましょう。

Kaltmieteだけ見るととてもお手頃な値段に見えるのですが、実際にはWarmmieteを払うので、一気に値段があがります。お気を付け下さい。

不動産会社の仲介手数料はない

数年前に法律が改正され、不動産会社に仲介手数料を支払う必要はなくなりました。でも、どこかで費用が上乗せされているのは事実なのですが、、、もし、不動産会社から「仲介手数料はいくらです」と言われた場合、きっぱりと「払う必要はありません」と伝えてください。日本人は違和感があってもつい我慢してしまいがちですが、ドイツに住むのであればしっかり主張することが重要です。

弊社のような仲介業者はサポート料金が発生しますので、混合しないようにお気を付け下さい。

アパート探しの最も激戦時期

学生にとって、8月から10月にかけての物件探しは超激戦です。日本で物件が見つからず、渡独してから探そうとする学生さんもいますが、結局見つからずにホテル暮らしを続ける人もいます。必ず、8月前半までに物件を確保しておくといいです。

企業や医師、大学関係者の研究留学の場合は、研究開始時期がそれぞれ異なるため、時期は関係ありません。その代わり、家族向けの物件、特に80㎡前後の手頃な価格帯の物件に人気が集中するため、その広さや価格帯で探すのは非常に難しいです。また、家族の人数によっても条件が変わるため、家族向けの物件探しは一年を通して大変です。

家具付きと家具無しどちらがいい?

家具付きアパートは不動産会社取り扱いが多いので比較的楽に探せます。また、水道やガスなどが含まれているので入居・退去が煩わしくありません。一方で、広さや場所を考えた場合、家具無しと比べるとかなり割高です。

家具無しアパートは個人と不動産会社が取り扱う両方があります。お手頃な家賃で、広さ・立地共に満足する物件が多いですが、非常に内見依頼が殺到するので激戦です。

長期で住むなら家賃も安く広さも十分にある「家具無し物件」がおすすめですが、ドイツの家具無し物件は「本当に何もない」ので生活を立ち上げるまでに1ヵ月はかかります。詳しくは下に書かれている「ドイツのアパートの特徴とDIY」をお読みください。

プロに頼む?自分で探す?

とにかくドイツの物件探しはトラブルが多いです。入居した後も必ずトラブルは発生します。そのトラブル対応が大変なので、できる限り事前に回避できるプロがおすすめです。ただ、現地にいないと意味がないので日本からのみサポートする企業は見極めが必要ですね。

社会人の方、特に家族連れの方は、物件探しの時間と労力を考慮すると、迷わずプロに依頼することをおすすめします。

学生の方は比較的時間に余裕があるので、自分で数ヶ月頑張るといいと思います。ただし、渡独前1ヶ月でも決まらない場合は、すぐに依頼した方がいいです。「渡独してから決めよう」と思っても、渡独後すぐに物件が決まることはないです。

アパート探しを成功させるポイント

どうしたら無事に物件を見つけられるのでしょうか?その鍵となるのは、「内見なしで即契約する覚悟」と「貸主に安心感を与える準備」です。どちらも内見依頼に返信が来ることが前提ですが、ここが最も重要で、以下の2点に注意しながら進めることが成功への秘訣です。

即決即断

内見して部屋を決めることは日本では一般的ですが、ドイツではそのペースでは物件を押さえることが難しいことがあります。内見日を決めて、実際に内見に行くと、30分後には「他のお客様が契約しました」と言われることも珍しくありません。超激戦時期&物件の場合、物件詳細や写真で問題がなさそうなら、即決することも大切です。ただし、詐欺も横行しているため、十分に、十分に、十分に注意を払いながら契約を進めてください。

貸主に安心感を与える材料を準備する

複数の内見希望者がいる場合、最初に内見したからと言って必ず契約できるわけではありません。大切なのは、「この人なら安心して貸せる」と貸主に思ってもらうことです。特に、家賃を支払えることを証明するための書類は重要です。

家賃を支払える証明書】

企業からの研究留学生の場合はほぼ心配ありませんが、企業からではない研究留学生や学部生にとっては非常に重要です。研究留学のために一旦職を退く場合は無職になるので、いくら日本で信頼のある職業に就いていたとしても、ドイツでは考慮されません。しっかりと家賃を支払える能力を証明する必要があります。

十分な家賃・滞在費用・期間が記載された証明書を用意してください(家賃*滞在月数*3倍の金額があるとほぼほぼ安心してもらえます)。ただし、証明書の種類によって準備にかかる時間は異なります。最短でも3日、最長で1ヵ月ほどかかることがあるので、余裕をもって準備しておくといいです。

【身分証明書の提示】

研究留学生の場合は「Invitation letter」、学部生の場合は「入学許可証」を提出するといいです。

【騒音や破損の懸念がないことの証明】

お子様連れの方は特に注意が必要です。お子様一人なら問題ないことが多いですが、二人以上になるとハードルが高くなることがあります。騒音や破損のリスクがないことをアピールし、貸主に安心感を与えるようにしてください。

物件が見つからない場合のリスク

ドイツでは、最長3か月間の滞在であればビザは必要ありません。しかし、3か月を超えて滞在する場合は、ビザまたは滞在許可証が必要です。ビザは日本で取得しますが、滞在許可証はドイツ到着後に手続きを行います。この滞在許可証を申請するためには、住民登録が必須です。

住民登録ができない

住民登録は「渡独後2週間以内に申請する」という規定があります。しかし、住所が確保できない場合は住民登録ができず、結果としてビザなしで滞在可能な3か月を迎えてしまうリスクがあります。そして滞在許可証の申請も遅れてしまい、長期滞在が難しくなります。

銀行口座開設・滞在許可証の申請ができない

銀行口座の開設や滞在許可証の申請には、住民登録が必須です。また、携帯電話の契約も住民登録がないとできない場合が多くあります。銀行口座が開設できない場合、現金またはキャッシングで生活する必要があり、非常に不便です。さらに、滞在許可証が取得できなければ、研究留学や長期滞在そのものが困難になります。

住所確保の重要性

ドイツで生活を始めるためには、何よりもまず住所を確保することが不可欠です。住民登録が完了すると、銀行口座の開設や滞在許可証の取得を含むさまざまな手続きが進められるようになります。物件が見つからないリスクを軽視せず、早めに計画を立て、対応することが重要です。

物件が見つかった後に知っておきたいドイツのアパート事情

「お部屋を契約できたから、これで一安心」ードイツの賃貸物件では、そう簡単にはいきません。

ドイツのアパートは基本的に「空っぽ」の状態なので、生活を始めるには照明やカーテンなどを自分で整える必要があります。
また、日本とは異なる住宅文化や生活スタイルがあり、事前に知っておかないと戸惑うポイントも多くあります。

入居後に必要なDIY

ドイツの賃貸物件では、入居後に照明やカーテン、キッチンなどを自分で整えるのが一般的です。
実際にどんなDIYが必要になるのかについては、こちらで詳しく解説しています。

アパートの設備と住み方の違い

日本の賃貸とは前提や考え方が大きく異なります。洗濯機置き場がマンション地下にあったり、小さいワンちゃんネコちゃんはOKだったり、どこの物件も壁に穴を空けてもOKだったり。

詳しくはこちらをお読みください。

まとめ

ドイツのアパート探しは、時間と労力、そして根気が必要な作業です。内見依頼の返信がなかなか来ないことや、家主に信頼してもらうための準備が重要になる点など、日本の賃貸とは大きく異なります。

部屋探しを進める際は、日本との違いを理解したうえで、早めに情報収集を行い、余裕を持って行動することが大切です。ドイツの賃貸事情を把握しておくことで、物件探しをよりスムーズに進めることができます。

文:レンガ

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