ドイツの生活は、食事や働き方、ルールまで、想像以上に日本と異なります。
日曜休業や静かな時間のルール、家族を大切にする暮らしなど、ドイツならではの文化や生活の特徴をわかりやすくまとめています。
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生活リズム
ドイツは、朝の時間帯や仕事の終わり方、休日の過ごし方が日本とは違います。
朝は早く、幼稚園や学校は7時半頃、企業は8時前後、パン屋は6時半頃から営業しています。スーパーも朝から開いており、通勤途中に立ち寄るのも一般的です。
仕事は17時頃に終わることが多く、残業はほとんどありません。帰宅後は家族で食事をとるなど、家族との時間を大切にする暮らし方が根づいています。
休日はゆっくり過ごすことが多く、日曜日は安息日として多くのお店が閉まります。
こうした背景には、ドイツ人の価値観や考え方があります。ドイツ人の性格や特徴については、こちらの記事で詳しく解説しています。
生活ルール
ドイツでは、静かに過ごさなければならない時間(Ruhezeit)や日曜日・祝日の全店休業、不在時の荷物を隣人が受け取る配達の仕組みなど、日本とは大きく異なる生活ルールがあります。
特に騒音に関するルールは非常に厳しく、掃除機の使用時間や洗濯機の稼働時間にも配慮が必要なため、知らずに生活を始めると思わぬトラブルにつながることもあります。
また、ドイツの住宅は気密性が高く湿気がこもりやすいため、こまめな換気も重要です。短時間で窓を全開にして空気を入れ替える「Stoßlüften」が基本とされています。
換気時間の目安
- 冬 3~10分
- 夏 20~30分
- 春秋 10~20分
ドイツの生活ルールについて詳しくはこちらをお読みください。
ドイツの食事・水事情
ドイツでは、朝と夜はパンやハム、チーズなどを中心とした調理をしない冷たい食事(Kaltessen)が一般的で、昼に温かい食事(Warmessen)をとるなど、日本とは食生活が異なります。
水道水はそのまま飲める地域が多く、料理にも日常的に利用されています。また、通常の水よりも炭酸水が好まれる傾向があり、ペットボトルや瓶のデポジット制度(Pfand)など、水に関する仕組みや考え方にも違いがあります。
ドイツの食事・水事情について詳しくは、こちらの記事をお読みください。
生活費
ドイツでの生活を考えるうえで、まず気になるのが生活費です。ライフスタイルや住む地域によって差はありますが、目安(アーヘンの場合)は以下になります。
単身者
生活費:1,300〜1,800ユーロ/月
家族(4人)
生活費:2,500~3,500ユーロ/月
ドイツの生活費については、こちらの記事で詳しく解説しています。
治安と注意点
どの州でも、中央駅周辺は治安が良くありません。デュッセルドルフの中央駅周辺やメイン通りでは、麻薬中毒者や飲酒者が多く、明け方には道端に注射針が落ちていることもあります。また、アーヘンでも、一部地域では麻薬が流通しており、中央駅周辺では空き瓶が転がっていたり、朝から飲酒している人が話しかけてくることもあります。
スリ
在ドイツ日本国大使館によりますと、「身近な犯罪であるスリ、置き引き、ひったくりなどは引き続き高い水準で発生しており、人口10万人あたりの犯罪発生率は、日本の約10倍となっています。」と発表しています。
注意点
レストランで席を離れる際は、必ず所持品を持参し、バッグはしっかり閉じられるもの、特にチャック付きがいいです。スーツケースを持っている場合は特に注意が必要で、目を離した隙に取られることがあります。大都市ではスリ被害が頻繁に報告されており、中都市アーヘンでも同様の話を聞くことがあります。どの地域でもスリや置き引きに注意しながら行動するといいです。
医療
ドイツの医療は日本同様、高水準なので安心ですが、どこの医院も、緊急でない限り当日予約は難しいので、少し常備薬を日本から持参するといいです。
風邪をひいた時、大人はハーブティーを飲んで自宅で休むことが一般的で、薬局で処方箋なしで処方薬も購入できます。小児科は、かかりつけ医なら当日診てもらえます。かかりつけ医を見つけるまで(初診)には時間がかかるので、渡独後すぐにかかりつけ医を見つけるといいです。
抗生物質は処方されず、風邪の場合は咳止めや鼻水止めが処方されます。インフルエンザの場合、解熱鎮痛剤(イブなど)が処方されます。
ホームドクター
公的保険では、ホームドクター(かかりつけ医)制度が設けられています。近所の内科を一度受診すると、そこがホームドクターになります。ホームドクターは簡単には変更できません。
ドイツの病院・医療制度については、詳しくは下記をお読みください。
保険
保険は日本とは異なり、公的保険とプライベート保険のどちらかに必ず加入する必要があります。詳しくは下記をお読みください。
ドイツの交通機関
電車、車、バスは日本同様ハイテクなので快適ですが、電車の遅延は、あり得ない!!!と叫びたくなるほどひどいです。
電車
ドイツ人は1時間の遅れを許容範囲としているので、予定時刻より30分以内に到着すれば「今日は意外と早く来たな」と感じます。たまに時間通りに到着しますが、お子様連れの場合は遅延を想定して行動するといいです。遅延した場合、Deutsch Bahnから返金してもらえます。ただし、遅延時間が61分からで、60分までは遅延と認められないので返金されません。おかしな話です、、、
ホーム
同じホームでも前と後ろで到着・出発する電車が変わります。例えば、出発ホームがGleis2aの場合は、2番線のAの位置の電車になります。Dの位置で待っていると違う行先の電車になるのでお気を付け下さい。また、突然「ホームが変わりました」とアナウンスが流れる場合があります。よくわからずその場で待っていても電車は来ませんので、何かアナウンスが流れた場合は、電光掲示板を確認してください。ホームが変更されています。
運航中止
ホームで待っていると「今日は〇〇駅までの運行は中止になりました」というアナウンスが流れることがあります。運行中止になった場合、予定していた駅まで着かないのでかなりパニックになりますが、駅員さんが対応してくれます。大きな駅には「Information」があり、そこで代替え案を教えてもらえたり、ホームにいる駅員さんが別のルートを案内してくれます。
改札
ドイツでは改札がないため、切符を購入した後に駅員さんに見せたり回収することはありません。電車内で車掌さんが各席を回り切符を確認します。もし無賃乗車が発覚すると罰金が課せられますので、切符は必ず購入しましょう。
バス
バスは電車とは異なり時間通りに来ます。たまに、予定されていたバスが欠便になることがあります。例えば、13時、13時20分、13時40分・・・に運行予定のバスがある場合、13時20分が来ず、13時40分のバスだけが到着することがあるのです。不思議ですがたまにあります。
社内には空調設備が備わっていますが、音がなるだけで夏は非常に暑いです。窓を開けた方が風が通るので涼しいですが、窓を開けることができない場合は、かなり蒸し風呂状態なので、乗る前に何か対策をするといいです。
車
軽自動車はありませんが、家族向けの大きな車はあります。日本車も走っていますが、ドイツ車と韓国車が多いです。ドイツではマニュアル車が主流なので、オートマ車に乗っている人はほとんどいません。
通勤には、電車より車やバスが主流なので、通勤時間帯は渋滞しますが日本ほどではありません。一般道ではスピードを出す人はあまりいませんが、急ブレーキ・急発進する人は多いので、特に信号はお気を付け下さい。
ドイツで車の購入・リースを検討している方は、こちらのサイト「Auto Broker」がおすすめです。日系企業でとても親切・丁寧にサポートしてくれます。
最近は、カーシェアが普及しています。日頃は乗らず週末だけ乗りたい人にはとても便利です。
また、ドイツに渡航してから6ヶ月以内に運転免許の書き換えを行う必要があります。6ヵ月を過ぎると書き換えができなくなりますので、必ず渡独後6ヵ月以内に免許センターに行って手続きをしてください。
気候
夏の平均気温は25度前後で湿度も低く、日本の春から初夏に似た過ごしやすい気候です。夕方には涼しい風が吹き、外で過ごすのが気持ちよく感じられます。冬は都市部でも平均気温が0度前後と寒くなりますが、クリスマスマーケットやカーニバルを楽しむにはぴったりの季節です。春と秋は肌寒いため、暖房やコートが欠かせません。
子供と犬に優しい国
ドイツは子育て世代には非常に優しい国です。公共交通機関では、幼い子供が騒いでも周囲の人が優しくあやしてくれたり、駅やバスでバギーの上げ下ろしを手伝ってくれることが多く、親にとっては心強いですね。また、マンションやアパートでは赤ちゃんの泣き声に対して苦情がないので、安心して育児ができます。
犬にとってもフレンドリーな環境で、レストランやカフェでは犬用の水が提供され、デパートや家具店にも連れて入れます。残念ながらスーパーやドラッグストアには入れませんが、入り口にリードをつなげるスペースがあります。
ドイツの博士号(Dr.)の扱い
博士号取得者(ドクター)は、社会的地位が高く、特別な存在です。家のネームプレートに「Dr. xxx」と書かれたり、幼稚園や学校の先生の紹介欄に「Dr.xxx」と書かれたり、特別感満載です。また、日常生活のさまざまな場面でも重要視されています。例えば、駅の駐車場予約や幼稚園の申し込みサイトなどでは、ドクターかどうかを選択する欄が設けられています。信頼を得たい場合には一つの手段になります。駐車場の予約に必要なのかは分かりませんが、、、
まとめ
ドイツ生活は、日本とは大きく異なり、日曜休業や静かな時間のルール(ルーエツァイト)、朝晩は調理しない食事(Kaltessen)など、最初は戸惑うことも多くあります。
また、朝が早く残業が少ない生活リズムや、家族との時間を大切にする暮らし方も特徴です。
治安については中央駅周辺など注意が必要な場所もあり、生活費はアーヘンを一つの目安として考えることができます。
こうした違いを事前に理解しておくことで、現地での生活をスムーズにスタートすることができます。
ドイツでの生活準備や物件探しでお困りの方へ
実際の住まい探しや生活の立ち上げでは、「どのエリアが安心か」「どんな物件を選べばよいか」など、具体的な判断が必要になります。
ドイツでの生活や物件探しについてのご相談は、地域を問わず対応しております。
※現地サポートはアーヘン周辺に限定しております。
現地での物件探しや生活準備に不安がある方は、お気軽にご相談ください。
文:レンガ