ドイツでのアパート探しは、日本とは大きく異なり、内見の機会すら得られず、渡航直前まで住まいが決まらないことも珍しくありません。
物件にキッチンが付いていないことや、契約の仕組みの違いなど、日本とは異なる点も多く、戸惑う方も少なくありません。
この記事では、実際の流れと難しさを踏まえ、各ステップでつまずきやすいポイントを整理しています。事前に理解しておくことで、物件探しをスムーズに進めることができます。

ドイツの物件探しはなぜ難しいのか
ドイツでは慢性的な物件不足が続いており、どの都市でも競争が非常に激しくなっています。ミュンヘンやベルリンでは人口増加や供給不足、アーヘンのような大学都市では学生や研究者の集中により、需要が供給を上回っています。
そのため、内見依頼を送っても返信が来ないことが多く、返信があっても数か月後というケースも珍しくありません。
物件探しの流れ
ドイツでの物件探しは、大きく以下の流れで進みます。
① 賃貸サイトで物件を探す
② 内見依頼を送る
③ 内見・審査
④ 契約
⑤ 入居
日本とは進め方や考え方が異なる点も多いため、事前に流れを理解しておくことが重要です。
賃貸サイトでアパート探し
ドイツでは、不動産会社に来店して物件を紹介してもらうのではなく、賃貸サイトを使って自分で探すのが一般的です。代表的なサイトにはImmoScout24などがありますが、個人投稿も多いため、詐欺には十分注意が必要です。
不動産会社と家主直接契約の2パターン
ドイツでは、不動産会社を通す場合だけでなく、家主と直接契約することも多くあります。どちらの形態も一般的に利用されています。
家賃(Kaltmiete / Warmmiete)
家賃はKaltmiete(基本家賃)とWarmmiete(共益費込み)に分かれています。実際に支払う金額はWarmmieteのため、Kaltmieteだけを見て安いと判断しないよう注意が必要です。
家具付きと家具無しどちらがいい?


ドイツでは、家具付きと家具無しの物件があり、検索サイトに掲載されているのは主に家具無しです。
家具付きは、設備や生活インフラが整っており、手軽に入居・退去できますが、家賃は高めになります。
一方、家具無し物件は、家賃を抑えられる場合が多いものの、照明やキッチンなどを一から整える必要があり、ほぼ「空っぽ」の状態から生活を立ち上げる必要があります。
詳しくはドイツのアパートの特徴とDIYをお読みください。
詐欺には注意
内見依頼を出しても返信が来ない状況が続くと、焦りから条件の良い物件に飛びついてしまうことがあります。
その中には詐欺も含まれているため、事前に注意点を理解した上で慎重に進めることが重要です。
アパート探しの最も激戦時期
学生の多い6月〜8月は特に競争が激しく、物件が見つかりにくい時期です。家族向け物件は年間を通して競争が激しい傾向がありますが、1〜3月と6〜8月は特に動きが多くなります。
ドイツのおすすめ賃貸サイトの種類や使い方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
内見について
ドイツの物件探しでは、内見を確保することが最大のハードルになります。
設備や立地、周辺環境を実際に確認できる貴重な機会であり、ここでの判断がその後の生活に大きく影響します。
日本から内見に参加できない場合は、現地の知人に依頼したり、サポートを利用する方法もあります。
内見獲得までに要する時間
内見依頼を送っても、断りのメールがくるか、返信が来ないことが多く、内見を獲得するまでには非常に時間がかかります。
日本から探す場合、内見を1件獲得するまでに3ヶ月以上かかるのが一般的で、時期によっては渡独まで内見の機会が得られないこともあります。
一方で、現地で探す場合は内見の機会を得やすくなりますが、短期間で物件が決まるとは限らず、住まいが見つかるまでの滞在先の確保やスケジュール調整など、別の負担も発生します。
内見が取れない理由や獲得のコツについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
契約について
ドイツでは、契約書がすべての基準となるため、賃貸契約においても契約書の内容確認は非常に重要です。
契約書はドイツ語で作成され、家賃(Kaltmiete/Warmmiete)や解約条件、修繕の責任範囲など、日本とは異なるルールが記載されています。
また、契約書は双方で内容を確認し、おかしな点や修正したい箇所、追記したい内容があれば事前に相談することも可能です。
内容を十分に理解せずにサインしてしまうと、後からトラブルになる可能性があるため、事前にしっかり確認することが大切です。
契約時の注意点については、こちらの記事で詳しく解説しています。
家賃の目安
ドイツでは生活費の中でも家賃の割合が非常に大きく、物件不足の影響もあり年々上昇しています。
アーヘンの家賃目安は以下の通りです。
ミュンヘンやデュッセルドルフでは同条件で1.5〜2倍になることもあります。
詳しい家賃や生活費については、こちらをお読みください。
アーヘンの物件事情
アーヘンは比較的家賃が抑えられる都市ですが、物件数が少ないため競争は非常に激しいのが特徴です。
特にRWTHアーヘン工科大学やケルン音楽大学アーヘン校の学生・研究者が集中するため、条件の良い物件はすぐに埋まってしまいます。そのため、タイミングによっては物件探しが長期化することもあります。
アーヘンでの物件探しや生活立ち上げについては、現地在住の日本人スタッフがサポートしています。ご不安のある方はお気軽にご相談ください。
物件が見つかった後に知っておきたいドイツのアパート事情
ドイツのアパートは基本的に「空っぽ」の状態で引き渡されることが多く、照明やカーテンなどを自分で整える必要があります。
事前にこうした違いを知っておくことが重要なので、DIYについて興味のある方は、こちらの記事をお読みください。
また、日本とは異なる住宅文化や生活スタイルも多く、洗濯機置き場が地下にあったり、小型のペットが許可されていたり、壁に穴を開けることが認められている場合もあります。
設備や住み方の違いについては、こちらの記事をお読みください。
まとめ
ドイツの物件探しは、日本とは進め方が大きく異なり、思うように進まないことが多くあります。
賃貸サイトでの探し方、家賃の仕組み(Kaltmiete/Warmmiete)、契約内容の確認、入居後の生活準備など、それぞれのステップで事前に理解しておくべきポイントがあります。
特に、内見が取れないことが大きなハードルとなるため、早めの情報収集と準備が重要です。
アーヘンのような競争の激しい都市では、タイミングや条件によって物件探しが長期化することもあります。
アーヘンでの住居探しや生活立ち上げにご不安のある方は、現地在住の日本人スタッフがサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。
文:レンガ